現代的で自由奔放な皇后ジョゼフィーヌは、2世紀以上にわたり、ショーメの気品と個性にあふれる作品にインスピレーションをもたらしています。
メゾンの最初の上客で、ナポレオンの愛を得て皇后になったこの女傑は、エレガンスと軽やかさを兼ね備えたスタイルを生み出しました。その美的感覚は現代のコレクションにも息づいています。宮廷生活の面では、「ジョゼフィーヌ」コレクションがティアラをはじめとした現代版の豪華絢爛なパリュールを展開しています。庭園に関しては、ショーメは彼女の植物への情熱に敬意を表して、生き生きとしていて象徴的な動植物相をテーマにした作品を製作しています。愛情面では、「リアン」コレクションがナポレオンからジョゼフィーヌに贈られた感性豊かな愛のジュエリーの伝統を蘇らせ、人と人との結び付きを美しく表現しています。
ミューズの趣味を高級感あふれる形で反映した「ジョゼフィーヌ」コレクションは、ティアラやエグレットを現代的なジュエリーのレパートリーに移動させました。日々、衣装を新しいスタイルに変えた皇后にならって、「ジョゼフィーヌ エグレット」は創造力をかき立てます。ゴールドやストーンの多彩な色合いが織り成す、楽しいミックスが独特な個性を表現します。カラーストーン、ダイヤモンド、パールの大胆な組み合わせや重ね付けにより、オリジナルのパリュールが生まれます。
「ジョゼフィーヌ」コレクションは、ティアラリング、マリッジリング、エグレットリングなど6つのデザインのエンゲージメントリングを提供します。クッションカット、ブリリアントカットあるいはメゾンのシグネチャーであるペアシェイプカットのセンターストーンが、威厳のある輝きを放ちます。素描の芸術、リングフレームの軽やかさの秘密である熟練したフィル・クトー技法、バラエティ豊かなセッティングなど、ショーメの卓越した宝飾技術の全てを集大成したリングは、強く、感動的な婚約の大切な保証となります。
「ジョゼフィーヌ」ハイジュエリーコレクションの作品は、権力を持った女性であった皇后によって培われた、体現する芸術を永続させています。これらのジュエリーは、ダイヤモンドの輝きやセンターストーンの鮮やかな色合いを美しく引き立てることで、身に付ける人の存在感を体現しています。
マルティニーク島から本土に追われたジョゼフィーヌは、最初の夫と別れ、フランス革命下で投獄されます。その後も彼女は未亡人、優しい母親、第一執政の愛人、フランス皇后、離婚女性…と様々な顔を持ち、小説の登場人物のようでした。彼女は帝政フランスのアンバサダーであり、ファッションを再発明して、現代性を持った新しい権力の豪華絢爛さを体現した自らのスタイルを課しました。皇后としてのイメージを完成させるために、彼女は権力や輝かしい女性らしさのシンボルであるティアラを当世風にしました。自然と幸福感を融合させた自由を愛した彼女は、自らを慣習やコルセットから解放し、軽やかなヴェールやごく薄手のチュール、透けるようなモスリンを身にまとったのです。
感性豊かな皇后ジョゼフィーヌは、ナポレオンに比類のない情熱を吹き込み、それはメゾンが製作した数多くのセンチメンタルジュエリーによって不朽のものとなりました。前衛的な彼女は、過渡期の時代において現代的なカップルを発明し、自らの考えで家族のアール・ド・ヴィーヴル(処世術)を作り上げたのです。彼女の子供達、ウジェーヌとオルタンスはナポレオンのもとで父親の愛情を再び得ることができ、新しい家族の輪を構成しました。
私的な場では、ジョゼフィーヌは愛情あふれる女性としての日常的なパリュールを身に付けました。ニトが皇帝からの注文を受けて製作したセンチメンタルジュエリー、彼女の母親としての優しさに敬意を表した、カラーストーンをアルファベットに関連付けてウジェーヌやオルタンスの名前を構成するアクロスティック(言葉遊びの一種)のブレスレットなど、感性豊かな愛のジュエリーの伝統はショーメに絶えずインスピレーションを与えています。